計画と称するこの文書は計画なのか?

3月定例会では後期基本計画案が可決されました。

今後5年間のまちづくりの計画です。

これまで、地方自治法で総合計画を策定することが義務づけられていましたが、平成23年の改正でそれもなくなりました。

策定義務はなくなっても、これからの厳しい時代こそ、計画行政が重要になってくると思います。総合計画を頂点に、それと整合する個別の計画が作られますので、より実用的なものを作らなければなりません。作るのであれば。

総合計画とは、まちづくりのための総合的な計画で、概ね10年の基本構想の下に5年ずつに分かれた前期・後期の基本計画があり、その下に実施計画があるという形態のものが多いように見受けられます。

今回可決されたのは亀岡市第4次総合計画の後期基本計画です。

この計画は、ほぼ完成間近の計画案の中に、就任されてすぐに新市長のチャレンジビジョンを反映させたとのことですが、言葉にして計画の随所に付け加えても、既に書き込まれているその他大部分と扱いがどう違うのでしょうか。(計画の中では並列に見えても、市長の思いがあるところには予算がついて強力に推進される、というのでは計画の意味がありません。

どこがどう違うのか、見比べてみて下さい。

前期基本計画
https://www.city.kameoka.kyoto.jp/bijonsuishin/soukeitop.html

大きな違いはスタジアムでしょうか。これを後期基本計画に入れることは以前から言われていました。

前期計画になかったスタジアム公園を作ることにしてしまい、スタジアム中心のまちづくりをするのだという方針を出した後で、後期計画に反映させればよい、というのも本末転倒な考え方であり、前期基本計画も計画として機能していなかったことがよくわかります。

コンサルに1000万円以上で委託して、もちろん丸投げではなく職員も多大な労力を費やして、審議会を何度も開いて市民の声を聞き、パブコメもして、議会の意見も聞いて、新市長の思いも反映させた。
ということは、後期計画の出来と何の関係もありません。
前期基本計画に沿って5年間取り組んできて、何が進展したのか、新たに出てきた課題は何かを捉えてつくるべきですが、文面も前期基本計画のコピペばかり

基本構想には人口10万人目標とありますが、年々減少し乖離が広がっています。私は10万人を目指すのではなく、非現実的な目標は削除すべきだと思っていますが、行政は人口が減るなどと言う目標は掲げられないのだそうで、そのままにしてあります。では、目標にどう近づけていくのか、というと、全く考えていません。夢ビジョンに沿って住みよいまちづくりをこれまでどおり頑張っていれば定住人口が増えるというのは計画ではありません。

財政フレームも書き込まない、とのことでした。
もともと、現実的、実用的な計画ではなく、その名のとおり、
「夢ビジョン」を描いていればそれでいいのでしょうか。

この後期基本計画案は、実効性、実用性が著しく不足しているものです。
多大なコストをかけたにも関わらず、使える計画になっていません。
今の亀岡にとって重要な課題は何であるかという捉え直しもされておらず、限りある資源がどのような施策に重点配分されていくのか見えてきません。
前期基本計画はこの3月末までなので、後期基本計画には総括を盛り込んでいないとのことでした。そして、前期基本計画と同じような内容で出してくる。ならば、つくらなくてもよかったと思います。私はこの議案に反対しました。

この際、市長任期とリンクさせることも含め、策定のプロセス、市長のマニフェストや個別計画との関係性、実施計画や進行管理をどうするかなど、すべて設計からやり直したほうがいい。

例えば、12年の基本構想にして、その下の基本計画は市長任期とリンクさせる4年×前期・中期・後期にしているなど、大きな方向性を変えない中でも市長の考え方を反映できるような工夫をしているところもあります。市長の選挙に合わせて見直し期間をつくり、それをまた次の計画に組み込んでいくというような工夫をされているところもあります。

本気で計画行政をやろうとしているところは、計画期間中に推進すべきものをしっかりと書いて、財源計画も併せて明確にしてその下の実施計画をつくっています。が、亀岡市の場合、実施計画はありません。

形だけ整えるための計画であれば、策定義務もなくなったことですし、ナシのままで構いません。
こんなことに金と時間をかけるのはやめたほうがいい。
策定してしまえば、無意味な進行管理にも手間ひまかかります。

スクリーンショット 2016-03-31 11.46.57

進行管理調書№1①

進行管理調書

進行管理調書№2

例えば27年度の進行管理調書

 

こんな調書が1章から8章でNo.358まであります。

助成金を交付します、交付しました。
1年交付したら20%達成で、5年続けたら100%達成、って調書にする必要があるのかな、と思ったりもします。

目標の設定の仕方に疑問を感じるものや、目標設定以前に、目的と手段(事業)も合っていないのでは、と思うもの、目的のところに目的ではなく事業そのものしか書いていないものもあります。こういうことを積み重ねていけば、目指す都市像に近づけるとは到底思えないですし、こんな作業に労力を割いている余裕はもうないはずです。

One comment

  1. アユモドキ より:

    これを一言で表現することができます。
    「行政の自己満足」です。

    計画は行政の目標(=市民の福祉)達成の
    ための手段であるはずが、それを造ることが
    目標。したがって印刷して製本できれば完成、
    終わりです。
    その証拠に、この計画書を見て、確認しながら
    仕事を進めている人を見かけられたことは
    おそらくないと思います。

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