ツケの先送りではなく・・・

27年度予算審査の際、このままでは本当に将来が心配だと思いました。
私がどのような考え方で27年度予算に反対したのかを掲載しておきます。

こじつけ緑の基本計画

改訂された緑の基本計画

まずは、京都亀岡・保津川公園の考え方についてです。
都市公園法でも、亀岡市都市公園条例でも、一人当たりの面積は10平米以上とするとしていながら、緑の基本計画ではその2倍もの面積を、平成7年の都市計画中央審議会の答申として示し、さらに人口を10万人として計算する積極的な姿勢になっています。

策定時の現況として平成24年3月の人口は93229人、それから3年後である現在平成27年3月の人口は91,485人であり減少傾向となっています。今から5年後計画年次である平成32年で10万人となるかは非常に不透明です。

しかも人口を10万人として計算してもなお、都市基幹公園は既に計画以上の面積があるにも関わらず、10万人を目指す上で必要な公園だと言うことで京都亀岡保津川公園を整備する考え方を予算特別委員会における答弁で示されました。

身近な公園である住区基幹公園は不足している一方で、更に都市基幹公園をつくるとおっしゃる。子ども達が歩いていけるような身近な遊び場が不足していることについて、2年ほど前に申し上げましたところ、答弁では、

亀岡は自然が豊な場所であり、その「恵まれた自然環境の利用の方法を知らない」だけではないか、とのことでした。

手を入れなくても、そのままの自然と遊べばいいではないか、という考え方ですね。

では、駅北の恵まれた自然環境の利用の方法として、スタジアムと公園整備をするのがいいのかどうか、これについては環境保全専門家会議の意見もききながらすすめているとおっしゃるかもしれませんが、問題はそういう考え方で全体の整合性がとれる説明となるかどうかです。

これから策定する公共施設等総合管理計画の中にこういった問題を含んだ公園が、最初から維持すべき施設として入っているのは非常に心配です。総合管理計画では、人口の見込みを立てた上で市が維持できるだけの施設等を絞り込んでいかなくてはならないのです。人口の見込みはこれから議論されることです。

しかし、京都亀岡保津川公園以外の公共施設等も、10万人を目指している以上は、いまよりも増やす必要があるとの主張が出て来たときに、公園だけは例外というのが通用するでしょうか。

それで納得していただくために必要な説明はまだ用意できていないように思います。スタジアムは府が設計するので中身は説明できないと言うのはともかくとして、公園については亀岡市ですからそろそろ全体像をイメージできるようにしなければなりません。

ところが、そのようにはなっていない。

課題解決や活用についてプロジェクトチームで話し合われているとのことですから、それを資料にまとめて共有していただきたい。しかし、それを求めても、検討するとの答弁に留まりました。そして議論の材料として必要なときには出てこないままでした。

個人情報の関係で全てを明らかに出来ないということは一定理解します。しかし、例えば、用地取得の課題について質疑があったときに答えたということは、議会に共有できるような部分については最初から資料として出しておけたはずです。そういったことも、出さない。これでは、推進し盛り上げていきたいと考えている議員に対しても不誠実な態度ではないでしょうか。

大きな支出をしていくのですから、漠然とした説明だけであとは任せておけばいい、ということにはなりません。

また、全体を通じた問題として、財政状況についても言及させていただきます。
財政調整基金はいざという時の貯金であるにも関わらず、今回の予算案でもこれまでに引き続き、市民サービスを低下させないために、ということで12億4000万円取り崩す内容になっています。27年度末見込み残高はわずか6億5400万円。

財政状況が厳しいと言いながら、市民サービスを以前と変わらぬ水準で維持するために貯金を取り崩し続けるというのは非常に不健全な状態です。

財政運営については、これまでから「入るを計りて出るを制する」ですとか、「中期財政見通しで今後の収支を推しはかりながら、取捨選択と集中を図る」と答弁いただいてきました。

また、「亀岡市行財政改革プランや総合計画の進行管理によります事業評価で事業のスクラップ&ビルド、優先度と方針をつけている」とのことでした。

その言葉通り、入るを計りて出るを制しているならば、サービス維持のための財調の取り崩しなどということにはなっていないはずです。スクラップ&ビルドについても、実際には新規・拡充ばかりで廃止・縮小した事業はこれといって見当たりません。

中期財政見通しでは、次のように述べられています。
「今後は、このような基金に依存した財政運営も限界に近づいてきています。」
限界だと言い続けて何年経ったでしょうか。

同じく、中期財政見通しには、
今後の収支不足額を基金から賄うとしても期間中に基金は枯渇することになり、その後は赤字決算になることも想定されます。この状況が続けば、地方財政健全化法で定める早期健全化団体へと転落し、財政健全化計画の策定が義務付けられ、さらなる職員数の削減や人件費のカット等により内部的経費を大幅に削減せざるを得ないとともに、市単独での施策を実施することが難しくなり、市民サービスは著しく低下することとなります。」と書かれています。

こんなことは、平成20年度に出した中期財政見通しから毎年度書かれていることです。私が入手した一番古い資料が平成20年度ですが、もしかしたらもっと前から同じことが繰り返し言われていたかもしれません。

私は、スタジアム関連事業でこの亀岡の未来に光が射すと信じられるだけの材料を持ち合わせていませんが、もしも本当にその効果がプラス面で出てくるとしてもそれなりの時間がかかるでしょう。そのときまで財政は持ちこたえられるでしょうか。スタジアム関連事業に大きな支出をするのであれば、一層、他の部分を引き締めていかなくてはならないはずです。

スタジアム関連事業での支出が市民生活に及ぼす影響についての議会質問に対して、市長は、

「今あるサービスを低下をさせていくということには、私はならない、そういうことはしなくてもいけると思ってます。これからまたいろんな要望等に基づいて、いろんなサービスをしていくときに、その部分で少しブレーキがかかるということは考えられるかなと。今あるサービスを低下させてということは考えておりませんので、御理解を賜りたいと思います。」

と述べました。これを言質に、サービス低下は許さない、ということを言うつもりは全くありません。現実的に考えて、ムリだとわかっているからです。

むしろ、ムリなことはムリだと認めて、時代に合わなくなった事業や不要不急のものについては早急に整理していただきたいと考えます。スタジアムがなくても同じことです。

スタジアムをやるのであれば尚更です。

市長は施政方針演説で夢なき者に成功なし、と吉田松陰先生の言葉を引用されましたが、夢と成功の間をつなぐ、計画と実行が肝心なのであって、そこはシビアにやらなければ夢は夢のままで終わってしまいます。しかし、今回の予算案は、我慢すべきところは我慢して、厳しい財政状況の中にあっても真剣にスタジアムという夢に向かっていこうというような覚悟が見えません。

27年度予算案でも、新たなニーズに答えていただいた部分もあり、評価できるところも多々あるのですが、今あるサービスを維持しながらそこに新しいものを足していくというのは続きません。それが以前からわかっているのに、整理しないままに財政調整基金で賄って先送りするべきではありません。いざという時のために財調は残しておかなければなりませんが、サービスを低下させないために財政調整基金を取り崩すことが許されるのであれば、まずは、退職手当に財政調整基金を充てるのが筋です。それをせずに赤字地方債で一時しのぎをしても状況は悪化するばかりです。

執行部は将来的にも大丈夫なように考えて予算を提案してくれているのだろうから信用したい(!?)、というのが予算委員会での大方の意見でしたが、このままで大丈夫なはずがありません。繰り返し、もう財政がもたないというメッセージを送られていることに議会は気づかなければいけない。財政4指標が国の定める早期健全化基準まで悪化してからでは遅いのです。あの基準は甘すぎます。そこまでいってから手だてを考えようとしても身動きが取れなくなってしまいます。

これまで退手債に手を出さずに来られた財政運営は高く評価されるべきですが、最後の最後で予算にあげざるを得なくなってしまった。そして扶助費を低く見積もって予算を編成(*)しても、実情は変わらないのに目先のテクニックでしのぐようなことをせざるを得なくなってしまったというのが27年度の予算です。

(*)

生活保護費は増加傾向なのに・・

生活保護費は増加傾向なのに・・

過年度予算決算の数字を拾って比べてみると、明らかに無理な予算編成

過年度予算決算の数字を拾って比べてみると、明らかに無理な予算編成をしていることがわかる。しかも、26年度決算は25年度より増額の見込み。つまり、26年度決算額>27年度予算額

 

予算委員会ではあまり問題意識を共有できなかったのが残念ですが、本当は皆さんわかっておられるはずだと思っています。

亀岡はどこに特色を出すのか。何を我慢して、何を守るべきか、真剣に考えなければならない時期に入って来ているのです。

先送りすれば、処置する時の痛みが大きくなるだけです。
痛い思いするのは将来の世代です。

現実から目をそらして、将来にツケを回していては、青少年の夢と希望のスタジアムを語ることはできません。

そうはいっても、提案する側にとって事業の取捨選択が難しいことはよくわかります。ここは議会が整理すべきものは整理し、サービス維持のための財調取り崩しに歯止めをかけ、赤字地方債は起こさせないように軌道修正をするしかありません。

ですから、反対討論の最後では、スタジアムの推進に意欲的な議員の皆様にも、スタジアムの是非についてはどうしても相容れない意見の対立はありますが、ツケの先送りではなく本当の意味で安心安全の市民生活を守っていくことについては一致できるはずですので、しっかりと未来を見据えて、今回の予算ではこれ以上問題の先送りは認めないという意思表示していただきますようお願い申し上げました。

結果は、予算案可決でしたが、私が何に問題意識を持っているのかは知っていただけたのではないかと思います。予算について反対するというのは、立場上いろいろと困難なことがあるでしょうけれど、今後の議論に活かされれば幸いです。

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