弁護士と相談して虚偽公文書作成?

虚偽公文書作成について告発した件が今朝の京都新聞に掲載されていました。

その市長コメントを見て驚愕しました。

「理事による行為が発覚した後、正常な状態に速やかに戻すことが最優先と考えた。顧問弁護士と相談の上で行ったこと」

顧問弁護士と相談の上で虚偽公文書を作成したんですか。

真実であれば、大問題です。犯罪行為を勧めるような顧問弁護士は辞めていただかなくてはいけません。

しかし、この発言はいつものように、ウソではないが真実でもありません。正確には、

顧問弁護士と相談の上で助言を無視して行ったこと

です。しかも、全ての事情を明らかにして相談したのではありませんでした。

本当に相談するのであれば、「常任常務理事の行為によって、見せかけの土地取引のための虚偽の所有権移転登記がされ、住公の5億円の債務を土地開発公社名義で借り換えされてしまったことがわかった、どのように対処すればよいか。」と言わなければなりません。もし顧問弁護士がそのように相談されていたら、直ちに公表したうえで、正常な状態に速やかに戻す手続きをとりましょうと助言していたはずです。

そうなったらマズいので顧問弁護士にも事情を隠し、どうにか登記を戻す方策だけを聞き出そうとしたのでしょう。

調査特別委員会(H24.2.23)での顧問弁護士の発言記録

この登記の平成20年の抹消の話ですが、実はこの点について、 この当時、私もお話をお聞きして相談に乗ったことがあります。もう大分古い話で、私も細かいところまで覚えてなかったんですが、要するに虚偽の登記が設定されてしまったと、これをどうしたらいいかと、こういうお話でした。

普通は、間違って登記をしておれば、登記を戻す理由は錯誤とか、登記名義の回復とかいったようなことが一般的ではないかなというふうに考えて、そういった話をした記憶があります。

間違っても売買で名義を動かすのはおかしいと。もうそもそも売買がなかったので、もう1回かわりに戻すなんていうことはおかしいといったようなことを助言した記憶はあります。その結果、登記原因上は平成20年3月31日合意解除というそういう原因で抹消されています。これは恐らく、私の指導、助言を聞いた上で司法書士さんに相談されて、この場合にどういう登記原因でするのがやりやすい、ふさわしいかということを相談の結果、合意解除ということになったのではないかなというふうに思います。

つまり、そもそも売買がなかったのに、売買契約の合意解除によって戻すと言うのはおかしい・・・そう助言したにもかかわらず合意解除という登記原因で抹消されている。これは、登記の専門家である司法書士が判断したのかも?

では、司法書士にもどういう経緯で虚偽の登記原因による抹消登記が行われたのか聞き取りをしましょう、ということになりました。すると司法書士は・・・

調査特別委員会(H24.4.10)での司法書士への聞き取り内容

土地開発公社に所有権移転登記されている状態で住宅公社から業務の依頼を受けた。

平成 18年 12 月の登記が不正であったとは当時聞いてはいない。

また、公的機関であり、決裁等の内部の手続きは正しく行われていると思うのは当然で、依頼どおりの業務を行った。

不動産登記法は平成16年に改正されました。その中で登記原因証明情報の添付が必須となりました。登記は、名義さえ合っていればいいというものではなく、当事者の法律行為が正確に反映されたものでなければなりません。登記原因証明情報を添付させることにより、真正性を確保しようという趣旨でこの改正がされたのです。

当事者の法律行為を正確に反映させようとすれば、平成20年の登記は本来、錯誤(民法上の錯誤ではありません)を登記原因として抹消登記するか、真正な登記名義の回復を登記原因として移転登記(抵当権者などの利害関係人が承諾しない場合)をすることになると思われます。

しかし、それでは18年の不正がバレてしまいます。だから、虚偽の登記原因証明情報を作成したのです。不動産登記法の改正の趣旨に犯罪行為で立ち向かったのですね。

亀岡市の公文書の信頼を損なっただけでなく、不動産登記制度の信頼を損なう行為です。

よくも、名義を元に戻しただけ、とか、実害は振込手数料735円だなどと言えたものです。

「正常な状態に速やかに戻すことが最優先と考えた。」

市民への説明責任を果たすことが先でしょう。当たり前のことです。しかし、

バレないように正常な状態に速やかに戻すことが最優先と考えた。」のですね。

それにしても、顧問弁護士に相談して虚偽公文書作成をしたなんて、名誉毀損じゃないの?

 

4 comments

  1. 亀岡市民 より:

    行政のこのような具体的なことは、市民にはなかなか伝わってきませんが、
    酒井さんのブログを読んでいると、
    いろいろな事実を知ることができ、大変驚くことも多いです。

    「市民にバレナイうちに・・」という市長の思惑が見えてくるようです。

    この問題は法律もからむ非常に難しそうな問題ですが、
    ぜひ、事実に照らして、しっかりと追求していただきたいと思います。

    応援しています。

  2. 酒井あきこ より:

    亀岡市民さん、ありがとうございます。
    法律は難しくありません。言葉は難しいところがありますが、まともな感覚で捉えれば当たり前のことが書いてあるだけです。
    もうひとつ、この新聞記事に関して驚いたことがあります。
    これを読んだ方が、なんだ、顧問弁護士とちゃんと相談してやったことを告発して。と受け止めたとのこと。
    法律の読み方より、新聞記事の読み方の方が難しいと思いますね(笑

  3. 元亀岡市民J より:

    法律用語が絡むと、どうしても、難しく感じてしまいます。
    しかし、法律用語を使わないと、正確に記述できない。
    悩ましい問題ですが、そこを何とか、わかりやすく説明してください。

    もうすでに、十分わかりやすく説明している、
    と酒井さんはお考えだとは思いますし、
    私も、わかりやすい説明で、ありがたく感じているのですが、、
    難しいと感じている人にとっては、まだまだ難しいのでは。

    法律用語を見るだけで、難しいと感じてしまう人が多いので、
    この際、法律用語を使った説明の後に、
    法律用語抜きで、「たとえ話」のような説明をしていただけると、
    わかりやすいのではないかと思います。

    顧問弁護士と相談したのだから、違法な行為ではないはずだ、
    と考える人にもわかるような説明が、この際必要なのでは?

  4. 酒井あきこ より:

    元亀岡市民Jさん、特別委員会の頃からこの問題に注目してくださっていてありがとうございます。
    おっしゃるとおりで、たとえ話などを使えばわかりやすくなるのかもしれませんが、厳密にいうと例えきれないところも出てきます。
    反論したい人はそういう細かいところをほじくりかえそうとするでしょう。
    しかし、私が相手にすべきは、そういう方々ではないので、よりわかりやすくなるように思い切って簡素化した解説を考えてみようと思います。またアドバイスお願いします。

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