南丹病院の初診料が2倍に

南丹病院では7月1日から選定療養費(200床以上の病院では紹介状なしの場合初診料を徴収することができます)が2倍になります。
1000円→2000円へ

3月25日に開催された南丹病院議会でこの議案が提案され、可決されました。(南丹病院は南丹市、亀岡市、京丹波町の2市1町の医療を担う病院で、亀岡市からは事業分担金として5470万6千円を分担します*平成25年度)

この選定療養費は、高度医療が必要な方以外をまず、かかりつけ医へ誘導するものです。
軽症の方が多数こられますと、患者の待ち時間が長くなり、医療スタッフは疲弊し、本来高度医療を提供すべき病院が適切に機能できなくなってしまいます。
なので、まず重症・救急以外の方はかかりつけ医へ。高度医療が必要な方はかかりつけ医の紹介状を持って来ていただく、ということが医療資源の効率的活用のために求められていることです。

とはいうものの、南丹病院の周辺・・・八木町には2つの医院しかなく、診療科は内科と小児科です。
医療資源が豊富な地域では選定療養費の値上げでかかりつけ医への誘導が可能かもしれませんが、この地域性を鑑みると値上げしたところで受け皿のない患者はどうなるのか、という疑問を感じました。

厚労省も2016年度を目途にこの選定療養費を1万円の定額にする方針ですが、まずはかかりつけ医の育成を先行させる必要があります。

*関連ニュース
厚生労働省は、地域の実情に応じた医療体制の構築を後押しするため都道府県ごとに創設する新基金について、資金交付を11月に行う方針を固めた。対象事業には在宅医療を促進するための「かかりつけ医」の育成研修など54項目を想定。(3月24日産経ニュースより抜粋)

現在、南丹病院でも軽症者が多くこられ、医療スタッフが疲弊しているとのこと・・・しかし、負担増でかかりつけ医に誘導しようとしたところで、他にいくところがない患者はこちらにお世話になるしかないでしょう。

地域に2つの開業医しかないのは、南丹病院の責任か、と病院長に切り返されると、もちろん南丹病院の責任ではありません。(南丹市の責任であるとは言えるかもしれませんが、私は南丹市議会議員ではありませんし、それを病院議会で追及する立場にありません)しかし、公立病院の役割として、民間ではできない地域の医療ニーズに応えることが求められているといえるでしょう。高度医療の提供だけでなく、医療資源の乏しい地域の受け皿としての機能も、環境が整うまでは担っていただきたいと考えます。

病院を守るための熟慮の結果としての選定療養費引上げを提案されたとのことですが、手法として適切ではないと思います。選定療養費を2倍に引き上げることで、どの程度、軽症の受診を減らすことができるのか、と質疑しましたが、わからないとのことでした。であれば、まずは広報に力を入れるべきです。現在の広報は、窓口にこられた方に次回からは紹介状を持っていただくよう案内をしているという程度のことです。ホームページではかかりつけ医の推奨をこのように説明しています。まだ不十分です。なぜ軽症の受診を控えることが必要なのか十分に理解していただき、市民がこの大切な病院を守っていこうという意識を持つようにしなくてはなりません。

結果として、公立南丹病院使用料等徴収条例は原案通り可決され、選定療養費は2倍になってしまいましたが、病院長の答弁は病院を守る立場からは十分に理解できるものです。医療資源が乏しいと指摘した地域は南丹市であり国民健康保険南丹病院組合の管理者は南丹市長でもありますので、このような選定療養費の値上げで病院を守るという提案をされた以上、医療資源の確保については市長として早急に対応されていくのだろうと思います。

さて、この審議に関わって思い起こされるのは、亀岡市立病院の運営です。
慢性的な医師不足に悩み、本来提供すべき高度医療、救急医療への資源配分が困難な状況です。
南丹病院と異なる点は、選定療養費を徴収することはできないということ。(100床なので)
そして、病院が所在する亀岡市篠町には他に1病院13医院が開業されており、医療資源が豊富であるということです。適切な医療資源の配分のために十分に広報を行えば、現状の問題を改善する余地が大いにあると考えられます。

平成25年3月にこのことについて一般質問しました。病院事業管理者にはいまいち意図が伝わりませんでしたが、健康福祉部からはその重要性を認識しているとの答弁があり、すぐにできることとして地域医療連携のページにコンテンツを追加していただきました。

わかりやすいハンドブックの作成等についても医師会とかあるいは消防署、救急医療機関、そういったところの協力を得ながら今後検討する、とのことでしたので、1年経った現在、どうなっているのか確認します。

参考までに。平成26年度予算では、
南丹病院組合への分担金は5,470万6,000円
亀岡市立病院事業会計への負担金は5億3,208万5,000円です。

 

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