スタジアム関連含めすべて可決〜財政破綻への第一歩

3月定例会が閉会しました。
スタジアム関連予算を含めた一般会計予算も、土地取得特別会計も含めてすべて、執行部提案の議案は可決されました。

まっとうに審査されるものと真に受けて、いろいろと調べたり考えたりして発言してきましたが・・・残念です。

京都新聞はこれを淡々と伝えています。この意味が市民に伝わっているかどうか私にはわかりません。

スタジアム関連では、用地購入のため新設する14億700万円の特別会計をはじめ、アクセス道路の整備や予定地周辺に生息するアユモドキの保全事業などで計17億円。特別会計新設に必要な条例改正案も可決された。

私の反対討論は以下のとおりです。

私は、第1号議案 一般会計予算、第8号議案 土地取得事業予算、第46号議案特別会計条例に対する反対討論を致します。

私はこれまで、スタジアムに関しては反対でも賛成でもない、判断するために必要な情報が足りないので出していただきたい、それをもとに議論をしなければならないと言ってきました。しかし、もう時間切れです。
説明も十分にできないけれど、可決されなければ事業が進まない、という事情があることはわかりましたが、それでお任せするような議会であっては市民を裏切ることになります。

財政調整基金を大きく取り崩し、借金をして予算を組んでいますが、将来にわたって市民生活にどのような影響があるか未だ明らかでないスタジアムのために巨額の税を投入することは財政破綻への第一歩と言えます。暫定予算でスタートすることになろうと、財政破綻すれば何もできなくなってしまうわけですから、これは今のうちに、絶対に止めておかなければならないと考えます。

最初に指摘をしておきたいのは、経済波及効果についてです。目的があり、手法を考え、費用対効果やその他の課題を検討してやるかどうかを判断するのが先であり、経済波及効果はやるとなった事業が経済的にどの程度波紋を広げるのか予測するだけのものです。これはいくら測ってみても、事業の妥当性を決定づけるものにはなりません。しかも測った内容は明らかに前提条件が不適切です。今回のスタジアム計画はあらゆる点において手順に疑問があります。

誘致が決まるまでは調査等にも費用をかけられず、具体的に動けなかったと説明していましたが、事前に必要だったのは建設工事のための調査ではありません。メリット・デメリットを含め、これをこの場所でやればこのまちがどのようになるのかという調査をし、その結果としての誘致でなければなりませんでした。

市内複数の候補地から1カ所を選定する際も、誘致を決めていただける可能性が一番高いのはどこかということだけでなく、その場所に誘致することで亀岡市がどうなるかという観点がなければなりませんでした。しかし、そのような検討の結果であるとは示されておらず、決まってから今にいたるまでもこの計画を判断するに十分な調査も説明もされていません。

まちの姿を大きく変えることになるこの大事業が未だに、総合計画にも、都市計画マスタープランにも、緑の基本計画にも書き込まれていない問題については、これまでも一般質問、質疑等で指摘してきたところです。都市計画法にも触れることはない、計画の漠然とした文言の中に含まれていると解釈することができるとの強弁には違和感を否めません。解釈できるかどうかではなく、実際に計画されていたのかというとそうではないはずです。だからこそ、計画も改訂せず調査も何もしていなかったのです。

平成22年12月の庁内検討会議の資料では、本市行政計画との関連が問題とされています。この時点から4次総合計画では位置づけがないことは認識されていました。
ここでは、スポーツの機会提供に力点を置いており、公園についても既存公園の長寿命化、老朽箇所の改修を計画的に進める、となっています。

スポーツ振興21プランにおいても、スポーツのまちという強いイメージを有するものではなく、市民がスポーツを楽しむことができる「生涯スポーツの振興」を基本方向に据えたアクションプランであること、スポーツ施設整備においても、日常生活の中で気軽にスポーツを楽しむことを基本に、学校等の利用促進を基本方針としております。

また、構想上の課題としては、「亀岡市とサッカー競技との関わりは歴史的にも少なく、スタジアム設置においてはなぜ亀岡市に競技場なのかの位置づけが必要となる」

「ものから人へ、のトレンドの中で、広大な土地提供とアクセス等インフラ整備投資への論議と費用対効果の検証、住民合意が前提」

「本市目指す都市像に掲げる「にぎわいのまちづくり」のポリシーをソフト型からハード型へ修正が必要。」

「スタジアム建設からまちづくりへ繋げるビジョンの策定。」が必要と書かれています。

いずれも平成22年12月の庁内検討会議の資料の内容です。これだけ以前から行政計画への位置づけや構想上の課題が認識されていながら、今になっても対応されていません。

その後、23年5月の段階では「誘致するかどうかは府の方針が明確でないので様子をみる」。

これらはすべて、庁内検討会議資料に挙っていたことです。

市民意識の醸成については、広報誌への掲載、シンポジウムの開催などが方法としては挙っていましたが、「市民の盛り上がりが高まったのに、施設整備地に選ばれなかったとなると後が大変になるのでこれもしばらく様子を見る」との市長の言葉です。

府の方針次第の行き当たりばったりのまちづくりと言わざるを得ません。誘致が決定した後においても、府の施設だから府が方針を示すまでわからないというのは、スタジアムそのものについては言うことができても、まちづくりについてわからないことの理由にはなりません。

市長は、予算編成方針の中で次のように述べました。

「地方分権が加速する中で、これからの基礎自治体は目指すべき地域社会の姿を明確にし、自らの意思と責任でまちづくりを実践していかなければなりません。

言っていることとやっていることが矛盾しています。どこが目指すべき地域社会の姿を明確にしているといえるのかさっぱりわかりません。

また、「厳しい財政状況の中ではありますが、市民サービスの水準を低下させることなく、市民生活の安定と安心の暮らしを確保し、
財政需要に対応するため財政調整基金を12億7000万円、
減債基金を5000万円、その他基金等の活用を合わせ、
14億4000万円の繰入金を計上している。
市債は通常分を30億5400万円、臨時財政対策債14億3500万円を計上」するとのことでした。

本当に市民理解が得られると思うならばはっきりとその大部分がスタジアムのために基金を取り崩し、借金をするのだと言うべきです。

しかしスタジアム建設については、まだ京都府では事前評価も受けておらず、構想の段階です。そのことも説明がされていません。建設が決定したと言うばかりでは正確な説明とは言えません。

事前評価で望む結果を得て建設決定となるためには対外的に説明のつくアユモドキの保全策等を亀岡市が提示していかなければなりませんが、それはできるのかどうか、いつできるのかもわかりません。いくらかかるのかもわかりません。この部分は亀岡市が主体となってやらなければならないことが京都府との当初からの約束で明らかです。できるのでしょうか。やらねばならぬではできるかどうかわかりません。

京都府に誘致を決定いただいたのは、亀岡市が自然と共生するスタジアムというプレゼンをし、希少生物への影響、環境の保全については問題のない提案なのだと考えたからですが、提案の時点においても、現在に至っても実際にはそうではありません。ここは非常に困難が伴う部分ですし、京都府が懸念されていた用地の確保についても同様です。

平成24年11月20日の用地調査委員会に対して亀岡市はこのように答えています。
亀岡市に候補地を決定いただければ、具体的な契約方法を明示し、年度内に亀岡市が責任を持って全地権者から同意を得る」(年度末とは25年3月31日までということです)

できましたか?できていませんね。
同じことが起きるだろうと思うのは当然ではありませんか。
成功を確信しているので予算が認められれば前に進めるのだというのをそのまま信用するわけにはいきません。

過去に経済の起爆剤となることを期待されてやった事業がどうなったかを思い出して下さい。

その失敗が今も財政を圧迫していることを考えて下さい。

誰も責任を取っていないことを思い出して下さい。

そして議決責任を取らなくて済んで来た時代のやり方は忘れて下さい。

心配はいろいろあろうが、ちゃんとやっていくからダイジョウブ、と市民に対して言っていることも何の根拠もありません。職員一丸となって全力で取り組む、では何の説明にもなりません。大丈夫なようにやろうとしていることがあるなら具体的にその内容を、根拠をもって説明することが必要です。

工事によって地下水源に影響が出る可能性がある、最悪の場合、水質悪化による飲用不可、ということについては調査による根拠があります。しかし、影響が出ないように工事ができる、との主張には根拠がありません。

交通渋滞については、だいたいがJRで来ると思うが車で来る人もいるだろうでは困ります。だいたいとはどれぐらいなのかわからない。なぜだいたいがJRで来ると考えるのか根拠が不明。

新たに整備される道路の基本交通容量はどれぐらいなのかわからない。そこに誘導するとはどうやって誘導するつもりかわからない。勝手にそこを通ってくれるように祈るだけでは誘導にはなりませんが、具体的にどう誘導するのか。通過交通が増える心配はないのでしょうか。

JRにしても、通勤、通学時間に増便がどれだけ見込めるのか。治水も体積が変わらないから安全度は低下しない、向上もしない、では足りません。水の流れはどうなるのか、逆流の心配はないのか、上流への影響については説明されていません。財政も環境も同様です。

問題なくできるという根拠が具体的ではありません。

完璧ではなくても、納得のいく説明ができるように少しでも準備しようとしたのかというとその形跡はありません。何を細かいことをうるさく言うのか、という態度が透けて見えるようです。

スタジアム誘致を市長マニフェストに掲げて当選したことは、このまちにどのような影響がでるかわからないままに建設していいという市民の了解を得たことにはなりません。誘致を期待した市民も、当然、実現されるまでには諸課題がクリアされていることを前提にそれを望んだはずです。

土地の買収価格がいくらになろうが、環境にどのような影響が出ようが、地下水源がどうであろうが、現在の交通渋滞による経済損失や通過交通の車両による交通事故の危険性が高まるのか解消されるのかの見込みもなかろうが、お任せでいいと思っている市民がどれぐらいいるのか全くわかりません。

56,000筆もの誘致を求める署名はどこの誰がどういう説明を受けて何回書いたかは不問のまま、数字だけを一人歩きさせています。

民意を得たと言いたければ、是非とも住民投票を行っておくべきでしたが、そのチャンスも自らの手でつぶしてしまいました。

亀岡市議会は平成24年度予算について次のように付帯決議しました。
「大規模スポーツ施設は将来の市の姿を大きく変化させるものである。誘致の適否を判断するには、メリット、デメリットに関わらず関係情報を公開し、広く市民的議論を喚起する必要がある。」
しかし、この付帯決議がされてから2年経った現在に至るまで、これらについて十分な情報はなく、説明もされていません。
そのことを覚えているのであれば、今度もまた反映される保証のない指摘要望や付帯決議などで安心してお任せすることはできないはずです。

議会報告会でも事実に基づいた議論をしっかりしてほしいと求められたところです。政治判断という言葉だけで終わらせないで下さい。本当の政治判断をされた方はそこに至るまでの中身があるはずです。最終的には多数決ですが、互いに異なる意見を持つものが相手の主張に対してどう考えてその結論に達したかわからないままでは、議会が出した結論について市民に説明責任を果たすことができません。

スタジアム関連については治水、環境、財政、このへんについては一定詳しく確認ができたと思う、という予算特別委員会での賛成討論がありましたが、わたくし自身は何をどのように確認されたのか全くわかりませんでしたので、ぜひ課題がクリアされていると思って賛成される方は後の討論にてその具体的内容をお示し下さい。

執行部の懇切丁寧な説明を受けて十分理解してしまったのか、独自に何か検証された結果なのか、どちらでしょうか。議会への説明以上の情報がないのであれば、それは十分であるとは言えません。

私がこれまで縷々申し述べて来ましたことは、亀岡市が適正な手続きもなく、課題をどう解決していくかという根拠もないまま提案している、スタジアムありきのまちづくりが、どうあっても見過ごすことができないほど内容に乏しく、亀岡市の将来に懸念を抱かざるをえないものであるということです。

もはや調査検討に十分な時間がなかったということでは、これを認めることはできません。政治家が自らの任期中に策定した総合計画と矛盾するような実現性の低い計画を、主体性もなく府の方針次第でマニフェストに掲げるというところから無理が生じていたと言えます。

確かにスタジアムはチャンスであった可能性もありますが、誘致決定に至ってもなお、まちづくりのビジョンを描き直すこともしないまま強引に進めて、この時期になってもまともな説明ができない状態であることこそが、その可能性をつぶしたと言わざるを得ません。

スタジアムが建設されなくても、安全安心まちづくりのために道路整備も治水対策も環境保全も進めていく必要があることには変わりありません。建設されなくても公園にする、建設されなかったときのことは考えていないとのことでしたが、平成23年5月の検討会議の際に挙っていたエコミュージアムゾーン等も含めて、今度こそしっかりとした検討をし、市民の参画を得ながら亀岡の良さを活かしたまちづくりをして行くべきだと考えます。
以上を持ちまして反対討論とします。

賛成討論で際立っていたものをひとつ紹介します。
飾らない言葉で思いを語っておられました。

理屈はいまいちわかりませんが、結局は多数決ですので、理屈ばかり言っていても勝てないというところはそのとおりだと思いました。

誘致することが経済団体、自治会、商店街、〜大多数の市民の熱意が伝わり、厳しい誘致審査を経て、山田知事が英断を下し、本市に誘致が決定した。
賛同する大多数の市民の勝利なのだ。
本市の将来の発展のために 経済の起爆剤になると確信している。
数少ない施設が亀岡にできる、多くの方が亀岡にきてくれる。市内で、食事、宿泊、おみやげ、こういったことで相乗効果が生まれてくる。
また目に見えない効果は、施設が出来上がり、どんな経済効果が測りしれないものがあるのが本日の状況。
この効果はこの府下のなかでも、亀岡市がうらやましい、こういった多くの声を聞く。亀岡の経済をなお一層発展させ、お金をたくさん落としていただき、これが亀岡の自主財源の基本になる。このことが大事。

それなのに大変残念なことに共産党議員団は反対のための反対を
一部議員は、理屈をたらたらと述べ、自分の意に添わないから反対だとのべ、一部のみの市民の意見を反映させるのが市会議員ではありません。
一部の奉仕者の市会議員なら出てもらわなくて結構だと思います。

一応、建前としては委員長報告や反対の討論、賛成の討論を聞いて、賛否を判断し自分の考えで採決するということになっていますが・・・討論と言っても、一方的に述べた後はその後の討論に対して反論という機会はありません。
さて、順序としては、私の反対討論が最初でしたので、この賛成討論に対して議場でお返事することはできませんが、次のような感想を持ちながら聞いていました。

>賛同する大多数の市民
本当にそうかどうかを確認するために住民投票を行うべきでしたが、それはしませんでしたね。

>本市の将来の発展のために 経済の起爆剤になると確信している。
確信の根拠はもしかして先日の経済波及効果の研究ですか?
前提条件に大きな問題があることについては指摘しましたが、そもそも亀岡市経済への影響が明確ではありません。

>厳しい誘致審査を経て、山田知事が英断を下し、本市に誘致が決定した。
審査で亀岡市が京都府に説明したことは希望的観測によるもので実現されていません。
「年度内にすべての地権者の同意を亀岡市が責任を持って取り付ける。」
まだできていません。現段階で98%の同意しかとれていません。
そもそも自然と共生するスタジアム、というプレゼンのタイトル自体が間違っていました。
亀岡市は、アユモドキはじめ、環境への影響については、ダイジョウブと府に対して説明していましたが、誘致決定した2日後に環境省が驚いて、どういうことだ!と京都府に飛んできました。
京都府はまさかそんなことを言われるような計画だとは思っておらず、あわてて亀岡市を呼びつけて、環境の専門家に聞いてすべて調べて大丈夫となってからやり始めるのが普通ではないか、と亀岡市を叱りつけていました。

>本市の将来の発展のために 経済の起爆剤になる
根拠がないことを指摘しましたが、根拠ある反論はありませんでした。

>理屈をたらたらと述べ
理屈なしに議論をすることはできません

>一部のみの市民の意見を反映させるのが市会議員ではありません。
>一部の奉仕者の市会議員なら出てもらわなくて結構だと思います。
そのとおりかと思います。そっくりそのままお返しします。

私の後に討論される方は反論の機会があったのですから、ぜひその機会を活かしていただきたかったものです。

市民の皆さんが、今回の結果をみて、これを妥当と思うかどうかわかりませんが、亀岡市議会では賛成18、反対7の賛成多数で可決しました。私は市の将来がどうなってしまうのか恐ろしくてたまりません。

3 comments

  1. 元亀岡市民J より:

    亀岡市の将来について、私は、「祈る」しかありません。
    スタジアム建設に賛成の人たちは、「確信」しているので、
    「祈る」必要すらないということですね。
    ある意味、とてもうらやましいです。

  2. ぽちょろ より:

    反対討論、素晴らしい内容でした。
    ネットで聴きながら、心の中で大きな拍手を送っていました。

    この内容を一人でも多くの市民に読んでいただきたい。
    スタジアムがどんな状況で進められているか、
    将来の亀岡にどんな影響がもたらされるかを知る市民が増えれば、
    こんないい加減ことはできなくなるでしょう。

    感動の後、紹介されている議員の発言にはあきれました。
    民主主義を何だと思っているのでしょうね。
    民度を上げないと、責任を取らない人たちにいいようにされてしまいますよね。

  3. 酒井あきこ より:

    お返事が遅くなり、失礼しました。
    あの予算がアッサリ通って、絶望的な気持ちになっていました。
    こんな内容で認めてしまうなんて、これまで一体何を審議してきたのかと・・・

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