他市における住民投票

亀岡市議会でスタジアムに係る住民投票条例の制定が否決された2日後、北本市ではこのような住民投票が行われていました。
http://www.ref-info.net/topix/topix69.html

何かと新しいことをするときには、「他市の事例」を参考にすることが多い行政・議会ですが、これをどのように捉えるでしょう。

テーマは「市費でJR高崎線の新駅を建設するか否か」

市長も議会多数派も駅舎建設推進派でしたが、市長によって住民投票が提案され、投票率は市長選を上回る62.34%となりました。

 

最低投票条件をつけようという提案もありました。(小平市でも最低投票率50%以下では開票しない、という条項がつけられましたね)

その提案理由が「住民投票の結果次第で、新駅建設が立ち消えになってしまう恐れがある。これまで建設に向けて市議会で重ねてきたさまざまな議論や議決が無意味になってしまう」というもの。稚拙で不見識な内容です。(どこかで聞いたような・・・)

つまり、市民の意思がどうであろうと、これまでの手間をムダにしたくないから建設を推進したいってことですか。結果がどう出るかわからない、反対多数になると困るからやりたくない?賛成多数になるのだったら、建設に巨額の市税を投入することの正当性を補強できるからやるとでも?本末転倒もいいところ。

東京新聞の記事によると、「市長が『選挙だって成立要件はない』と、ほかの市議を説得した」とのこと。

最低投票率による成立要件をつけると、ボイコット運動が起きたり議論が盛り上がらなかったりして、住民投票の趣旨が没却されてしまいます。最低投票率による成立要件をつけるという修正案は賛成少数で成立せず。

都合の悪い市民意見は聞きたくないという姿勢の「市民代表」はどこにでもいるものですが、議会におけるその構成割合によって、市政が市民の意思とかけ離れて迷走するかどうかが分かれるのです。

投票結果は賛成8353、反対26,804。3倍以上の差をつけて反対多数。

亀岡市の住民投票条例では「結果を尊重する」とされていただけで、請求代表者も「結果がどうあれ、決めるのは”最高意思決定機関”である議会です」と訴えていました。一方、北本市では市長が結果に従う、と明言しており、そのとおりにされました。駅舎建設はマニフェストに掲げていたことであり、それで当選したのだから民意は我にあり、などとは言いませんでしたね。そんな傲慢な言い草、普通はしない?亀岡市は普通ではないようですよ。

市の将来を左右するような大事業については、直接請求を待たずとも、市長や議会が民意を問わなければなりません。もちろん、判断の前提となる情報をすべて提供した上で。だから、具体的内容が明らかにならないままに誘致を熱望する署名が市内外、重複含め56,000筆も集まったことは市民意思の確認としては何の意味もありません。

また、市民の直接請求による住民投票条例は、首長から否定的意見をつけられたり、議会で否決(8割以上否決)されたりすることが多いのですが、(首長発議によるものは9割がた可決)私は住民が主権者として起こした行動を受け止めるべきだと考えています。

何を恐れているのかわかりませんが、これらを否定しておいて市政への関心と参画を呼びかけるなど矛盾も甚だしい。行政側の都合の良いときに都合のよい形でのみ市民を関与させようとしても、そんなものは自治とは呼べません。

亀岡市議会ではスタジアムに係る住民投票は否決されましたが、改めて実施必至型(常設型)の住民投票条例を検討すべきだと考えています。

2月23日、自治体職員、首長、議員向けの住民投票条例セミナーが開催されます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です