スタジアム問題 これまでの振返り

これまでたくさんの文書をご紹介してきました。

京都府への開示請求で公開された文書については大きな反響をいただきました。

信じられない!と思われたか、やっぱりね、と思われたかは様々ですが、ここで私の意見を含め一度振り返りをしておきたいと思います。

亀岡サッカースタジアムに係るアユモドキ保全に関する情報交換という文書は、京都府に開示請求をおこなった結果、公開されたものです。
趣旨は、サッカースタジアム建設について、アユモドキ生息地に関連して環境省近畿地方環境事務所から、事実確認と今後の保全についての情報交換をしたい旨の要請があって府が対応したというもの。

これまで連絡も相談もしていなかったということでしょう。環境省の側から求められて設けられた場で、環境省は様々な懸念を示しました。予定地はラムサール条約の候補地であり、水田が失われることを心配している。アユモドキ生息の可能性があるのに許可なく埋め立てたり廃液を流すことは違法になる可能性があるとのことです。亀岡市のこれまでのやり方から考えると罰則規定がないものはケースバイケースで破られるかもしれませんが。

また、この会議の後、2月1日に環境省は保全のために必要な措置などを府に対して示しました。その内容を着工予定までにクリアするなど到底不可能に思えます。

なぜこのようなことになったのでしょう。

府は、1月11日に亀岡市に対し「事情聴取」を行いました。府は用地検討委員会で調査のうえで誘致先を亀岡市に決定したはずですが、事情聴取とは?

環境省とのやりとりが相当こたえたのでしょうか。アユモドキは亀岡市が責任を持って保全するはずだったのに、なぜ今になって環境省が・・・と慌てている雰囲気が読み取れます。

その後、3月12日に日本魚類学会という権威ある団体等から質問状をつきつけられ、大変困惑したことでしょう。府は面目丸つぶれです。

府:サンクチュアリ部分だけではダメなのでは?
市:○○教授は、こう言っている。
府:いや、こっちが聞いている話と違う。誘致に立候補した時点で専門家と協議して十分なサンクチュアリを提示していると思っていたのに・・・
市:前に検討した。
府:スタジアムの話より前に検討されたサンクチュアリ!?本当に○○教授は了解しているのか?
市:○○教授はサンクチュアリの設置については説明しているが、スタジアムとの絡みで了解をいただいたわけではない。
府:○○教授ひとりに責任を負わせるような対応を避けるべき。今後、反対運動が起きるかもしれないので覚悟しておくように。では、アユモドキの他の生物については調査しているのか?
市:できていない

なんてことが「亀岡サッカースタジアムに係るアユモドキ保全に関する方針について市からの事情聴取のための会議」の記録に書かれています。

アユモドキを含めた保全対策として、ワンドや水路の整備、更に遊水池を埋め立てることになるので、京都市にも影響して行くことになるが河川改修も含めて亀岡市が主体的にやっていくということで考えてよいか。

保全対策を示さないと、環境省や文化庁、府の許可も含めてストップする可能性がある。大きな事業をするときは、今時は自然関係の専門家の意見を聞いて大丈夫となって初めてやり始めるのが普通。亀岡市が主体となってそこまで持って行かないといけない。

調査から、保全対策、モニタリングを行っていく必要があり、今後かなりの経費も必要と理解しておいて欲しい。

調査をするのであれば通常、通年行う必要がある。少なくとも春から実施しないと通年調査が出来ない。

委員会組織を作って、学識経験者の指導を得ながら権威づけながら対策進めることが必要。これがなければ国に対しても説得できない。

スタジアムの整備内容を見ても桂川の土を取ってきて水田を埋め立てるというような非現実的な内容も多く、今後桂川の対策も含めてしっかりと詰めていく必要がある。

きつく問い詰められていることが読み取れます。誘致に至るまでの亀岡市の説明が誤解を生んだのでしょうか。亀岡市の説明だけで誘致を決めて、後から困ったことが起きたら亀岡市に責任を問う、というのもどうかと思いますが、確かに亀岡市の用地調査委員会での説明は誠実でない部分もあったと思います。(この記事の末尾に調査委員会記録へのリンクを貼っています)

用地調査委員会でも亀岡市とした場合の懸念事項とされていた地権者からの用地の取得についても未だできていない状況です。確か、委員会で説明していたのはほとんどの地権者の了解を得ていて、残り5名のうち1名は了解が取れなくても影響のない場所、1名は入院中で連絡が取れないだけ、3名は代替農地を希望している人、つまり、ほぼダイジョウブ、賃借でいきます、と説明していたはずです。それが、買取になり、価格の交渉に時間がかかり未だに状況が明らかになっていません。

賃借で50年後に現状復帰して返すなどということが不可能であることや、相続などで契約関係が複雑になることもあるので、賃借よりも買取のほうが現実的であることは当時から議会内部でも言われていたことです。今更なに?

アユモドキ大丈夫か、と聞かれたときも、保全団体から理解を得ていると答えておきながら、文書も残っていない、誰に聞いたかと聞けば保全協議会の会長、役員。それは団体としての意思として扱えるような性質のものなのでしょうか。

しかも、スタジアム誘致について専門家の意見をきいていなかったそうです。サンクチュアリをつくることについてはスタジアム以前から話し合ってきたので、(サンクチュアリについて)専門家から意見を聞いている、ということでしょうか。しかし、用地選定にあたって質問している京都府の意図として、スタジアム+サンクチュアリ、これで問題ないのか?ということを確認しようとしていることぐらい普通に考えればわかるのではないかと思います。

わざとハズして答えたのだったら、ほとんどウソをついていることになりますし、意図せずズレた答えで相手を誤解させたのだとしても常識の範囲外のズレです。

○○教授ひとりに責任を負わせるような対応は避けるべき?では、○○教授に少しでも責任があるのかというと、そんなものあるわけがないと思います。

冗談じゃない。勝手に方便に使われて責任を負わされるのではたまったものではありません。

大きな事業をするときは、今時は自然関係の専門家の意見を聞いて大丈夫となって初めてやり始めるのが普通。

とは府の弁ですが、アユモドキ等のように専門家の全国組織から心配していただけない亀岡市民の暮らしに与える影響についても調査してからやり始めるのが普通です。府の事業なので、市が単独であれこれできないと言いますが、市民が求めている情報は、施設概要だとか、エリア内のどの部分にどんな施設が建つのかということではないのです。

注目を集めているアユモドキですら、このようないい加減な扱いで建設を進めようとされているのですから、亀岡市民への影響については更に無頓着であることでしょう。

アユモドキも市民生活への影響も調査はこれからだ、ということでしょうが、こんな無責任なやりとりを見たら今後の対応へも不信感が生まれます。

アユモドキの問題は、スタジアム計画の杜撰さの象徴です。

亀岡市からの事情聴取などという恐ろしげな名称の会議に、これまで保全に懸命に取り組んできた部署だけが呼ばれ、そこで詰められた職員さんは本当にお気の毒です。なりふり構わず誘致を推進してきた本人が行って説明すべきだったと思います。

一体、何をどう検討してあのような難しい場所に誘致することになったのか、意思決定過程を明らかにするため更に開示請求を行います。(結果は約2週間後)

予算特別委員会の追加資料で2枚ほど紙が出てきましたが、こんなものではさっぱりわかりません。亀岡市内でいくつか候補があるなかで、一カ所に決定してしまってから土地の交渉に入るというのも不利に働くのではかと思いますし、市内にスタジアムが誘致できるのであればどこでもいい、何でもいい、ということではないはずです。

スタジアムが誘致できるかどうか、という視点でしか検討しなかったということであれば別ですが、普通は亀岡市および亀岡市民にとってその場所に誘致することがどうか、という視点もなければならないと思います。

候補地図

 

候補地区の比較検討表

誘致が亀岡市に決定されるまでにどのような説明を行ってきたかは、委員会の記録をご覧ください。
*第1回は顔合わせ、第4回は現地調査のため、記録がありません。

専用球技場用地調査委員会

第2回専用球技場用地調査委員会(提案市町ヒアリング)(平成24年4月11日)

第3回専用球技場用地調査委員会の開催結果(平成24年5月17日)

第5回専用球技場用地調査委員会の開催結果(平成24年7月31日)

第6回専用球技場用地調査委員会の開催結果(平成24年8月30日)

第7回専用球技場用地調査委員会(平成24年10月19日)

第8回専用球技場用地調査委員会の開催結果(平成24年11月20日)

委員会調査報告書(平成24年12月3日)

 

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