議決前に工事をしてもバレるまで放置

明日10月1日(月)は9月定例会閉会日です。
1ヶ月かけて審議してきた議案等について採決します。
責任重大ですので、疑義の残る議案について採決することはしたくありませんが、今回の6号議案については提案の仕方や審査の際の説明に問題があると考えています。

この議案は亀岡中学校の耐震補強工事を進めるにあたり、既存の躯体に下地調整を要する箇所が新たに多数発見されたことから、その位置・程度・規模に応じた補修を行うために当初の契約金額約6億9,000万円を約4,700万円増額しようとするものです。
子どもたちに安全・安心な環境で教育を受けさせるために必要な工事は当然速やかに行われるべきであり別段異論はありません。
議案を付託された総務常任委員会でも執行部の説明をもとに9月18日、別段異論なく全員を持って可決されました。

どこだどこだ?戸惑う議員団に対し「もう終わってます」

ところが、9月21日、議員団全員で現状を視察に行ったところ既にその増額変更に係る工事は終了していることがわかりました。

その時点まで執行部から、工事が終了していることの説明は一切ありませんでした。審議の際に事実が明らかにされていなかったため、未だに、いつ追加工事の必要性が認識され、いつ工事が開始され、いつそれを認識され、いつ工事が終わったのかなども確認できていない状況です。

今回の変更契約は、増額後の7億3,700万円について、地方自治法第96条1項5号および議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条によって、議会の議決が必要とされているものです。
現場で円滑に作業を進めるためには、変更が生じるたびに工事を中止して議会の議決を経ることは現実的ではないため、亀岡市では当初の請負金額の10%かつ1,500万円までの変更を専決処分できることになっていますが、今回4,700万円の増額である6号議案はそれにあたりません。

地方自治法質疑応答集には、議決が必要な場合であっても変更が軽易であれば議会も反対しないと思われるため、工事を止めて議決を待つ必要はないなどと書かれているようですが、そこだけを根拠として、今回の議案の提案の仕方や審査の際の説明が適切だったとは認めることはできません。

法の範囲内で現実的で妥当な行政執行をするために質疑応答集を参考にするのは結構です。しかし、その中の都合のよいところだけを取り上げて、議会の議決は後になっても構わないという解釈は成り立たないのです。

問題なく議会でも可決されるだろうという見込みで、正式に契約を結ぶ前に工事を進めさせることは請負業者にリスクを負わせることでもありますから、原則に則って解決できる可能性があるのであれば、そちらをまず検討すべきです。

質疑応答集の例は、閉会中も月例常任委員会が開かれ活発に活動している亀岡市議会でそのまま当てはめることは適当ではないと考えます。
臨時会を開くことも選択肢の一つとして考えられるべきでしたし、毎月開かれている常任委員会での説明の機会もあったはずです。

なのにそれをこれから為すべき工事であるかのような説明で審議させ承認を得ようとしたのは極めて不誠実なやり方と言えます。

同様の例が、甲賀市でも問題となりました。同じ9月定例会でのことです。こちらは、議決前に工事が行われていたことを上層部が把握した時点で迅速に議会に報告がされ、担当者が処分されました。また、同定例会中に市長等の減給について議案が提出され、契約変更議案とともにそちらも可決されました。

一方、亀岡市は、組織ぐるみで事実を隠したまま議案を審議させることを選択しました。土地開発公社の問題になぞらえてみると、これも同じ構造であることがわかります。事実関係を把握したのに長がそれを公開しなかった。

あまり問題意識も持っていないようで、議案を付託された総務文教常任委員会で謝っただけ。あとは裏で調整。その委員会に所属していない議員や調整に関与しない議員は、明日の本会議場で総務文教常任委員会からの委員長報告とそれに対する質疑をする機会があるだけです。
説明があるとの情報をあてにしていましたら、有効な説明もなく討論通告期限を過ぎてしまいましたので討論の機会もありません。

安全安心な教育環境を実現するために必要な工事は進めればいい。しかし、何事もなかったようにこの議案に賛否を表すことはできません。

私は現状のまま採決するのは適当でないと考えます。
亀岡市でも問題意識を持って、今回の経過を十分に説明していただきたいと思います。

4 comments

  1. aya より:

    酒井あきこさん、亀岡市での不祥事、詳しく書いてくださってありがとうございます。細かなところは理解できてないですが、ルール違反があったようですね。そして、それをきちんと問いただす人、議員が、酒井さん以外いないこと、それはわかりました。ニュースにならないと市民は知るよしもありません。私たち一市民が市政に興味を持って知ろうとすることは大事ですが、亀岡市の公の仕事を担う人たちが公正さを失っているとは本当に困りますね。そういう仕事をする資格があるんでしょうか・・・。いろんな意味で市民がしっかりしなければダメだと思いました。

  2. 酒井あきこ より:

    ayaさん、この議案については他の議員も問題にしていました。
    が、全体で議論しないまま、学校のことなので否決するわけにもいかないし仕方がないのだと、うやむやなまま最終日を迎えるところでした。
    工事と議案提案から事態が発覚するまでの経緯が問題であるということは本文に書いたとおりですが、公式の場では発言の機会も与えられず(総務文教常任委員会の中だけで説明が終わったので)、非公式の場で憤慨しても相手にされず。
    私は事態が発覚したら議会全体で問題にして議論したかったですし、執行側からの説明(?)だけで問題点を整理するのではなく、自分たちで判断するために必要であれば法的問題について専門家の意見を聞きながらでも結論を出すべきだったと思います。
    しかし、他市の事例を具体的に記事として示したところ大きく流れは変わりました。
    私は、まさかそんなものが決め手になるとは思っていませんでした。
    別に隠していたわけではなく、当然把握しているものと思っていましたし、閉会日直前に情けない思いで、記事を示して亀岡市・亀岡市議会の対応との差を訴えてみただけのこと・・・
    他市の事例がどうであろうと、判断しなければならないのではないでしょうか。
    こんなことでしか動けないのなら、議会としての役割を果たしているとは言えないと思います。

  3. 浅谷 亜紀 より:

    お疲れさまです。
    ホント、議会軽視も甚だしい!ひどいね。
    うちの議会だったら市長派が少ないから、大変な問題だよ。
    その上、討論もできないなんて、悔しくて眠れないよね、きっと(>_<)
    共感できる議員がいらっしゃらないようなのも、また悲しい。
    私だったら次回の一般質問に持ち込んで、答弁記録を残して再発防止を狙うかも。
    質問時間の無駄使いかとも思えますがね・・

  4. 酒井あきこ より:

    亜紀さん、ありがとう。
    今回の6号議案については「他市の事例が出て来た以上」このままスルーできないという流れになり、調整の結果、議案取り下げということになりました。
    取り下げの理由は「諸般の事情による」と記されていました。
    いろいろと残念なプロセスでした。

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