公社問題の調査「市長所見」

本会議で公社問題特別委員会からの委員長報告を行ったあと、それを受けての市長からの所見を全員協議会室でお聞きしました。報道機関も入っていましたので、内容は明日にも新聞に掲載されることと思います。
それにしても驚きました。大きな見解の相違があるようです。
未だに実害はなかったという言葉が出て来たことにも認識の溝を感じました。

議会の調査特別委員会の内容についての解説は過去記事を参照してください。

また、12月の時点では売買は成立していないという公社からの説明でしたが、その後、売買契約書が出てきたので事情が変わって売買があったのかどうかわからなくなったようです。

そこを明確にするためには調査に時間がかかるので市側の調査委員会では売買の有無を明らかにしないまま2月末に調査を終結したようですが。それで、何が違法行為なのかわからないので告発できないというのでしょうか。

【議会の調査特別委員会に参考人として出席いただいた市の顧問弁護士の見解
売買契約書が仮につくられていても、本当に売買があったかどうかというのは別の話です。売買契約書も偽造なんだと。売買契約書をつくったけれども、売る気はなかったし、所有権を移転する気はなかったというふうな可能性が一つあります。

売買契約書どおりの売買をしたんだと、ただ権限のない人が売買契約書をつくって登記を実行したというふうなことであれば、後に公社として追認とかいう問題がありますけれども、そういったことがあれば、その売買契約は有効だということになりますし、権限がないのが勝手に売買契約書をつくっただけだとなったら、やはり実際の所有権は移転しない。

・・・というわけで、追認などありませんので売買は架空のものに変わりませんし、実態も住宅公社が管理を続け、土地公にさせた借金も実際には住公が払っていたわけですから、これをどう解釈すれば所有権移転していたことになるのかナゾです。

勝手に契約書が作成されようとも、登記がされようとも、売買の実態がなければ所有権が移転することはないのです。(そこからさらに善意の第三者が登記してしまえば対抗できなくなるという問題はありますが)実態のない売買による所有権移転登記を実態に合わせて「元に戻すため」の手段が、売買契約の合意解除という虚偽の登記原因情報を付して抹消するしかないだなどというおかしな話が通るはずがない。あるとしたら不動産登記法の不備ということになりますが・・・。それを、他に登記是正の方策もなかったことであり違法性を問えないかのような説明をされるのは納得がいきません。
先方の主張は、

土地取引の実態が合ったかどうかは捜査が必要で、H18は全てが住宅公社が作成した書類なので公文書ではない。(つまり、私文書なので違法ではない)

H20の所有権移転登記は実態に合わせて修正したもので妥当な判断だった。

違法性を確定させることは困難である。

単に、時効が成立することをとりあげて告発すべきということはいかがなものか。実害がなかったのに告発することは市民の利益になるのか。告発することで、あらたな不安を与えるだけではないのか。

総合判断すると、市長の立場からは刑事告発できないと考えている。

刑事告発をしなかったことが、コンプライアンスに反するという批判も聞くが、刑事犯罪と断定するのに疑義を含む状態であるにも関わらず、告発しないことをとりたてて私のコンプライアンスが欠如していると言われることはいかがなものか。

(追記1)

おっしゃってる意味がわからないので、読み上げたものを文書でいただくことになりました。(その後の質疑は文書がありません)

その文書には、この部分には以下のように記載されていました。

また、私が刑事告発をしないと判断することが、あたかもコンプライアンス(倫理)観が欠如していると捉えて、私に対する批判の声も聴くわけですが、先ほども述べましたように、刑事犯罪と断定するのに疑義を含む状態であるにもかかわらず、告発しないと判断することを取り立てて、私のコンプライアンスが欠如していると言われることには、如何なものかと思うところであります。

カッコ内は読み上げられませんでしたので、そのときはわかりませんでしたが、市長はコンプライアンスを「倫理観」だと理解されているようです。これではコンプライアンス推進本部が迷走することは必至です。

(追記2)

不正常な状態を解消する方策は、実態が正しいとして登記を修正するか、若しくは登記が正しいとして登記変更したことは、妥当な判断であったと理解しています。

しかし、この登記是正を目的に、両公社の合意の下に作成した文書(登記原因情報)を虚偽記載文書とするならば、是正することを認めないとも理解できるため、虚偽記載と断定しきることには疑義を感じるところであります。

理解不能でメモできなかった部分です。原稿を拝見しますと、やはり誤解と勘違いでとんでもないことを言っておられます。議会が8ヶ月もかけて調査した内容ですから、しっかり報告書を読んでから疑義を感じていただきたいものです。

未だに市長側は土地公社の作成した文書は公文書ではない可能性がある、と主張されていましたが、議会としては弁護士にお聞きし、さらにセカンドオピニオンを別の弁護士にも求め、判例までを示して、それが虚偽公文書作成にあたること、よって公訴時効が成立していないことを報告しているのに、明確な根拠もなく疑義があると主張するとは?

公文書かどうかについては、議会で参考人とした弁護士2人以上に法律に詳しい専門家が私文書だと言ったのか、別の判例でも見つけてきたのか、もしかして、議会が提出した調査報告書を読んでいない?しかし、毎回市の職員さんが調査特別委員会の傍聴にお越しになっていましたので、その内容は当然把握されているはず。

結局、市側の言いたいことは、議会の調査内容に納得がいかない。実害は公社からの振込手数料735円のみ。告発もしない。コンプライアンスに欠けているなどと言われるのは心外だ。ということです。

そして、それと同じ口で

自らを厳しく律し、職員に訓示をしている市長として、再発防止に全力を尽くすことを改めて約束する。責任の処し方は熟慮の上追って報告する。

と締めくくろうとされました。もしかして減給1ヶ月とか?

市側のあんまりな主張にあっけにとられ、その後、全員協議会室はザワザワ・・・。吉田千尋委員が厳しく追及しましたが、その答弁の内容は一体どういうことなのか私には理解できませんでした。そのうち解説をしてくださることでしょう。いつ更新されるかわかりませんが期待して待っていてください。。 →吉田千尋議員のブログ

市長は随分お怒りのご様子だったので、あまり冷静なやりとりもできませんでした。しまいには、議会から出された報告書に意見を言っただけなのに、なぜそんなに詰められなくてはいけないのか、議会の言うことは何でも聞かないといけないのか、みたいなことを市長が言ってしまい、最終的には議長も公社問題(元)特別委員長も怒ってしまい、物別れにおわりました。

「疑義があるものを告発できない」
・・・公訴時効が成立していない違法行為が存在することについては、調査特別委員会の調査によって明らかになったと私たちは認識しています。
「自分が行為者だから告発できない」
・・・早速コンプライアンス推進本部長の仕事ができてしまいました。

2 comments

  1. 元亀岡市民J より:

    やっと分かったつもりになっていた「公社問題」ですが、
    もとの木阿弥です。

    明日の朝刊が楽しみです。特に、市長の説明の中の
    「刑事犯罪と断定するのに疑義を含む状態であるにもかかわらず、告発しないと判断することを取り立てて、私のコンプライアンスが欠如していると言われることには、如何なものかと思うところであります。」の部分を、新聞記者が、どのように記事にするのか興味津々です。

    ところで、刑事告発するためには、刑事犯罪だと断定する必要があるのでしょうか。
    犯罪であるかどうかを判断するのは裁判官であり、疑いがあれば告発しても構わないと思うのですが・・・

  2. 酒井あきこ より:

    元亀岡市民Jさん
    市長所見によって、「新たな不安と混乱」を招いてしまったようですね。
    所見で述べられていることは間違いだらけですので、先の解説記事でご理解いただいたとおりでOKです。

    おっしゃるとおり、判断は司法に委ねるべきです。
    先方も、この事件は捜査しないとわからないと明言していましたし。

    それにしても、告発したくないのか、してほしいのか、さっぱりわからない所見でした。
    混乱しているのは市民ではなくて、言ってる本人なのかもしれません。

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