三浦市立病院 視察①

環境厚生常任委員会視察の第1日目は三浦市(神奈川県)の三浦市立病院でした。

テーマは

  1. 地域医療科の取組みについて
  2. 経営健全化の取組みについて

→予習した内容はこちら

全国初のDPC(医療費の包括請求制度)退出病院となった理由は、終末医療というニーズを発見し、それに応えられる病院であることを選択したからでした。DPCは救急医療に特化した病院向けであり、三浦市立病院の目指す病院像(救急+終末医療)にあわなかったということだと理解しました。

収入増、支出減につながる様々な取組みを具体的に示していただきましたが、(例:SPDシステム導入、定額給付金脳ドックの実施etc.)結局は、

  • 地域における病院のあるべき姿を見いだし、
  • 理念として確立し、
  • それをスタッフと共有できるよう、トップが考え方を伝え、
  • また、スタッフの思いやアイディアをくみ上げられるようなコミュニケーションの場を積極的に持つように務め、
  • 様々な改善に取り組んで経営を立て直しつつ、
  • 断らない救急、地元で最後をむかえることのできる病院というミッションを達成すべく、医師を確保し、介護福祉関係との連携も密にして、
  • 「三浦ならでは」の地域医療の確立を追求しているのです。

当たり前ですが、理念があってこそ、目標があって実践があるので、亀岡市立病院が三浦の経営健全化の取組みをそのままマネしてもダメですよね。。

三浦市立病院は総院長が病院管理者として経営にあたっていて、事務長は昨年度まで民間登用、今年度からは20数年来ずっと市立病院に配属されている行政職の職員がそれを引き継いでいます。

病院のあるべき姿は総院長ひとりの考えではなく、リバイバルチームとしてスタッフみんなで出し合って作り上げたものだそうです。

皆が前々から現場で感じていた「もっとこうしたらいいのに・・」という思いは、民間から来た事務長が新たな風を吹き込んでくれたおかげで次々と形になっていったそうです。職場が活性化し、皆がミッションを果たすため意見を言い合える風土は今後もそのようにあり続けることでしょう。

まずは病院長の医師としての人脈、前事務長の民間での経験が培った人脈が、医師の獲得に大きく貢献し、三浦市立病院の名に惹かれる医師も出てくるほどになっていますが、対応してくださった現事務長や副管理者等スタッフの皆さんの自信にあふれた説明から、働きがいのある魅力的な職場であることが伝わってきました。

三浦市立病院は三浦市で唯一病床を持つ医療機関です。亀岡の状況はというと・・・医療圏域に複数の病院(病院なので当然、病床を持っている)があります。市立病院改革プランによると、入院する市民のうち62%は市外での入院、市立病院の入院のシェアは12%。外来は9%(亀岡市国保レセプトデータから算出)

亀岡市立病院の病院管理者も部長も亀岡市の職員です。(管理者は特別職なので市を退職した形ですが)それとは別に病院長がいます。

そして、亀岡市立病院の病院の理念病院長の挨拶。三浦市立病院の病院長の挨拶

字面だけ見ても違いが分からないかもしれません。

私も、こまごまと予習をしたので、もう見るものがなくなってしまったかもしれない、と思っていたぐらいですから。しかし、行って直接お会いして話を聞かせていただけたことで課題が明確になりました。

亀岡市立病院はこの地域における公立病院としての存在意義を問い直し、もし是であるならば経営理念を見直すべきだと思います。細かな戦術は後でいい。

5 comments

  1. 打越勝利 より:

    視察を頂きました、三浦市立病院 前副管理者、前事務長の打越勝利と申します。
    市議会の答弁でネットで検索中に三浦市立病院の記事があり、懐かしく拝見させて頂きました。
    現在は茨城県笠間市の30床と弱小病院の経営と建物の立て直しを実行中です。
    着任3年が過ぎ、平成30年に国が推奨する2050年モデルの地域包括ケアの施設を県内、国内はもちろん初めて施設を駅前に作ります。市役所の保健センター、地域包括支援センターと市立病院を一体施設を作り、病児保育室も併設します。
    予防、医療、福祉介護の一体型、市民がワンステップで住み慣れた環境で生き生きと暮らせる中心的な施設です。
    病院経営も3年前と比較し改善もできました。
    三浦市立病院での経験が有ってこその改革と改善でした。
    医療は市民生活に無くてはならないものであっても、一般会計に負担されては市の財政も厳しです。
    三浦市立病院は改革三年後、一般会計からの基準外繰入れはない状況です。

    長々とすみません、懐かしく思い。
    議員活動頑張ってください。

    • 酒井 あきこ より:

      打越様、その節は大変お世話になりました。
      新たな環境で更なるご活躍をされているのですね!
      視察の際に、地域のニーズは,急性期入院医療だけではないというお話をしていただいたことを思い出します。
      では、開院10周年を迎えた当市立病院の医療ニーズはどこにあるのか。
      理念や経営形態の見直しももっと早く検討すべきでした。
      いま、新たな改革プランの策定が求められていますが、国から求められなければプランを作らない、プランを作っても活かせない状況があります。
      せっかく勉強させていただいたのに、進展を御報告できないことを心苦しく思いますが、引き続き頑張っていきたいと思います。
      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  2. k より:

    亀岡市立病院も開院から11年になりますが赤字経営現在も赤字経営が解消されてません市内には個人が医療法人として経営する総合病院がありそして隣接する南丹市には公立南丹病院があり市民の中では公立南丹病院や個人が医療法人として経営する総合病院があるのに市立は南丹と思った違い診察科目が少ないとゆう声もありますまた市役所の反対がは保健センター内にある祝日と日曜日のみ市内の内科や外科の開業医が日直で診察している休日急病診療所を廃止にして市立病院に統合すれば赤字経営も無くなり黒字経営に変わるかもしれませんねぇ。

    • 酒井 あきこ より:

      市立病院は民間ではできない医療を担ってこそ、その存在意義が出てきますので、診療科を増やすことで黒字化するのがいいかどうか。亀岡市立病院で更なる地域医療連携を進めるには何が必要なのかも考えなくてはなりません。
      民間では不採算になってしまう医療であっても市民ニーズに応えるために市立病院が担い、そのために出た赤字であれば、市民にも納得いただけると思いますが、現在、そのようにはなっていないことが問題です。

      なお、休日急病診療所は亀岡市独自の事業で、市民からも非常に頼りにされているものです。
      医師会の先生方のご協力あってこその事業。大変ありがたく思っています。

  3. k より:

    市立病院の計画が無かった11年前は個人が医療法人として経営している総合病院が地域医療の担い手でした隣接する南丹市にある公立南丹病院は旧船井郡、北桑田、そして亀岡市は府の南丹医療圏に入る為救急指定になってます国道挟んで反対側の新病棟もあり屋上にはヘリーポートもあり府北部や兵庫県からのドクターヘリの受け入れも可能になってます!亀岡市立開院11年の節目を迎えてますが?京都市からの救急受け入れにも対応していかなければなりません。

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